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活動報告:記・宮本ゆみこ のびのびキッズ代表report

■2018年度3月の事例検討会報告

中学進学を控えた6年生男子

今回のケースでは、学習障害だけではなく、愛着障害からきていると思われる行動の荒れや情緒的な不安定さが大きな課題です。

中学からの支援級在籍は抵抗感が強いのと、検査結果からも、実態把握の結果からも、環境からも中学で学習の遅れを改善することは期待できません。

だとしても、中学でできる支援を我慢強くお願いしていくことが必須な事例でした。とてもとても難しい事例です。

結論から言うと、伊丹先生から次のようなコメントをいただきました。

基本的にGAI〉CPI の傾向が強く、中でも
ワーキングメモリーの強みからは、機械的な記憶や記銘は強いけれども、ちょっと複雑な指示や説明はわかりにくい特徴があるので、刺さる言葉が効果的。

さらに、愛着障害からくる影響を考えると、非言語メッセージ(焼きつく絵)で褒めるのが良いというのが印象的でした。

まとめておきます。

①キーパーソンを決める。
若い同性のボランティア学生などが適任。友達感覚でよい。
1対1の関係から信頼関係を築く。

②感情の言語化

肯定的な内容で感情の公式を使う。

③主導権をとる。

難しいことではない。例えば、トイレに行きたそうにしていたら、「トイレに行きなさいlと言う。

④役割付与支援

次回は、5月10日です。


伊丹昌一先生の相談会 

今日は、伊丹昌一先生の相談会でした。

参加人数は多くはないのですが、かえって気楽で、親身な雰囲気で進めることができました。

兄弟仲が悪い

どこまで支援して良いの?

夢を具体的に応援するのはどうしたら良い?

暴言や暴力への対応は?

高校に頼む具体的支援てどんなこと?

ネガティブ思考への対応は?

などなど、発達障がいあるあるネタですが、伊丹先生のはっと、グッドなアドバイスで、目から鱗の皆さんでした。

伊丹先生、長時間ありがとうございました。


2018年度1月事例検討会報告 

テーマは、男子の性的成長?に関するトラブルの捉え方と対応の基本です。

好きな女子の持ち物への関心や執着の強さが招く不適切な行動がエスカレートしており、必要な自立訓練もままならないという主訴でした。

学校としては、指導を繰り返しており、本人も不適切な行動だと理解はしているものの、止めることができない、という事でした。

こうした多くの場合で言えることは、「●●をしてはいけない」というダメ出しが指導の中心になり、「○○なら、しても良い」とか、「○○しなさい」と言った肯定的な指導がなおざりになりがちな事かもしれません。

もちろん、事例の学校の先生達は、そういう事も含んで指導を繰り返してこられたと思うのですが、上手くパズルのピースがはまらない焦りを抱えておられるようでした。

しかしながら、事例の子の学校から若い7人もの先生が来ていただき、会場からの厳しい意見にも謙虚で熱心に参加して耳を傾けてくださっています。

本当に有難い思いでいっぱいで、長年続けてきた事例検討会の重みを感じています。

さて、事例に即して考えると、

異性に関心を持ってきたことは喜ばしいことですから、受け止める側は、その関心を適切な行動をモデリングしてロールプレイする事を実践するべきという意見がでました。

検査結果からは、長期記憶と検索がもっとも強いので、口頭で言うだけではなく、モデリングしてロールプレイすると、知識として定着して運用しやすいからだそうです。

具体的にいうと、

①性的な興味には、犯罪にならないチラ見を教える、というものでした。

どんなチラ見って?

それは、ここではお伝えしないでおきます。参加された方だけが知っている事にしておきます。

また、どこまでが許されるチラ見か、学校と家庭で共通認識しておく事も忘れたくない事です。

②不適切な行動には、両立しない分化強化を使う。

応用行動分析の一つのスキルで、不適切な行動ができないような環境を作って、褒めて成功体験を積む事です。これは、口頭での修正だけではできません。

例えば、教室移動中に女子に触ったり、壁や物を叩いて迷惑な音を立てるような時、そのような不適切な事に手が使えないように、仕事や役割を与えます。教科や活動に必要なツールを持たせて運ばせるということです。

役割を遂げることができたら、みんなの前で褒める。

それをきっかけに、その仕事を自主的にかってでるようなら、しめたものです。

③他の楽しみを作ってゆく。

背景情報を読むと、学習能力は高く、支援学校で学ぶ内容は退屈で、しかも同年齢の男子との関わりも充分ではありません。

他に楽しみがないから、性的興味に執着してゆくことも考えられるというご指摘も受けました。

そこで、
学校だけの仲間作りにこだわらず、好きな電車の仲間と関われるような集いに参加するなどして、外に仲間を求めるのも、性的興味を緩めていく事に繋がるはず。

もちろん、学校行事の中で、男子同士の関わりをコーディネートする事も可能。男の若い男性教諭も何人かおられるようなので、一緒に遊んだり、つるむ事も大事では。

ここで、伊丹先生から、大事なコメントをいただきました。

「楽しみというのは、例えば、けん玉の達人と一緒にやっても面白くない。
下手だけど、実に楽しそうにけん玉している人と一緒にすると、楽しいとおもうものだ。」

本当に、その通りですね。

次のようなこともよくいわれますよね。

「成績優秀な人が必ずしも上手い指導ができるわけではない。落ちこぼれで勉強してきた人の方が教え方が上手い事がある」

④背景情報から、前頭葉の機能不全からと思われる衝動性も大きいと思われるので、抑制力を高める投薬の必要を安原Dr.からアドバイスいただきました。昨年は、コンサータとストラテラに加えて、インチュヌブというお薬もふえ、その思わぬ効果も臨床で確認されてきているようです。この辺りの情報が聞けるのは、Dr.がいてくださるので、本当に有難いです。

また、安原Dr.からは、性の不適切な行動を理解してくれる医師は基本男性じゃないと理解しにくいと思う、男性でも真面目一方の医師は避けた方がよいとのご発言あり、ご推薦していただいたDr.のお名前も記憶させていただきました。さもありなん。

⑤興味のあるものを強化子にすると、事例の子の場合は、それに執着してものすごい量になる。例えば、気になる女子の持ち物に触るのはダメだけど、同じものを買ってあるのなら、写メで撮ってそれをカタログ化して冊子にしてみるのはok!
また、同じものを買うのも個数は制限しておいた方が無難。特性から際限がなくなるので注意、とDr.からもアドバイスいただきました。

⑥告知の課題について。

思春期までには、自己認知をやっておいた方がよい。
診断名を告げるのではなく、自分とは何者かをを知る事だ。

どんな得意があって、どんな課題を持っていて、それをどのように乗り越えたらよいのか、具体的に伝えることが大事。

Dr.からも、たまに診断名を告げることはあるが、課題に肯定的に向き合う具体的な方法は必ず伝えるということでした。

今回は、フェイスブックへの投稿記事の反応数が極端に少なかったのですが、いつも通りたくさんご参加くださり、ありがとうございます♪

非常に活発な議論が飛び交い、いつものように逆発想豊かな安原Drや、ウィットに飛ぶ伊丹先生の返しが溢れて、和やかで楽しい検討会ができました。



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