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事例検討会報告:記・宮本ゆみこ のびのびキッズ代表report

2018年度12月定例会報告

●神経発達症の今〜最新投薬情報〜報告

暖房はしっかりかかって、人の熱気とドクターの熱い思いと、ムンムンした空気の大会議場で
3時間の長丁場を体調がお悪い中、ドクターにご講演いただきました。

...

コンサータ、ストラテラ、インチュニブと3つの薬が治療に有効だと言われていますが、
それぞれの効能もさることながら、
脳のどの部分に働きかけるのか、
なぜ、効果があるのかなどを
脳画像や脳波、脳の成長などと臨床例をかさねながら、お話ししてくれました。

治療というと、病気を治すことをイメージしがちですが、ドクターが信じる治療の目的は、

*自分の良いところに気づき、その力を伸ばし、良好な社会生活を送れるようにすること
*幸せになること
*そのために、自尊感情を伸ばすこと

と、おっしゃいます。

もちろん、投薬だけではなく、ソーシャルスキルやペアレントトレーニング、学習障害にはその子なりの学びやすい方法で指導することは欠かせない。
最後に、
関わりの極意は

「お ひ た し」

お こらない

ひ ていしない

た すける

し どうする

だそうです。

我が家の子供達も随分助けて頂きましたが、
誘いもしないのに、ついてきた成人の息子が

「ドクターの話で、自分の事がわかった。
漢字も数字も勉強しても頭に入らへんかったんは、
脳の機能障害やったんやな。
漢字が書けないのは、ずっと気になっていたけど、
こだわらんとこ。読めることをもっと強くしよう。
それに、自分も自閉ぽいとこやっぱりあったんやなってて思った。
人の眼線が怖い時とか、嫌な記憶がフラッシュバックする事が今でもちょっとある。

でも、まさか塗り絵にハマるとは思わなかったた。塗り絵してたら、嫌な記憶が出てこない。塗り絵を教えてくれた○○さんにお礼を言おう。」

ですって。

私 「機械触りはコーピンググッズじゃなかったの?」

息子「なんか違ったみたい。何がコーピンググッズになるか、探していたかも」

私「じゃあ、機械もどきでパンパンのカバンはスッキリするって事?」

息子「塗り絵グッズは増えると思う。」

。。。。。。。。なんだ、結局、カバンはパンパンなんだ。


2018年度7月定例会報告


●「我が子が犯罪に巻き込まれたら。。。」講座の報告

辻川圭乃弁護士

ほぼ会場いっぱいの方が参加してくださり、このテーマのニーズが高いことを再認識した日でした。

講師の辻川先生は、随分前から、障がいのある子たちの権利を守るために地道に警察や地域への啓発を行なって来られ、それぞれの障害特性に詳しく、障がいのある方が事件に巻き込まれたり、あるいは事件を起こした背景への洞察力が優れた稀有な弁護士として有名な方です。

...

講座では、色々な事例を出してくださり、障がいのある方をどのように起訴から守るかといったことを具体的にお話ししてくださいました。

知的発達にレベルや特性に配慮した事情聴取がなされなかったり、
特性への理解がないばかりに誤解された冤罪も多いのが多くの事例のようです。

仮に罪を犯した時は、
罪を贖う事は当然として、
大事なのは、

「再犯をどのように防ぐ事が出来るか、
犯して罪の意味をどのように理解させるか、
多職種連携によるサポートの必要性」

を如何に根付かせていくかが大きな課題といえるでしょう。

その目的を果たすには、以下の資料は多くの示唆があると思いました。

現在行われているトラブルシューターという活動を施策として根付かせていく方向性を知れた事は大きかった学びでした。


2018年度4月定例会報告

●大学における支援学生への具体的支援

松久眞美先生  

プール学院大学准教授 
同大短期大学部 教育学部学科学生支援副センター長


特性に応じてどんな事につまづくか、具体的にお話くださり、
それらに応じて、どの様に対応されているか詳しくお話しくださいました。

...

松久先生は小学校の先生をされた時期も長く、
多くの発達障害がある子どもたちの支援に奔走され成長を見てこられました。
当会では、大学での支援と就労の課題もお話しくださいました。
いつもは学校の先生向けの講座が多いという事でしたが、保護者向けの内容にしてくださったという事でした。

とてもわかりやすくて熱い想いが伝わるお話です。
その中でも、

障害学生支援センターではなく、自習空間として学生支援センターという名称にして、誰でもが入りやすいユニバーサル支援にしている事で、人の目を気にしないでセンター利用が出来ることに視点を置かれていることが素敵だと思いました。

トイレで弁当を食べる事がないように、

授業が昼からでも、毎日決まった時間に来ないと落ち着かない学生が、手持ちぶたさな時間を掲示板の前で何時間も過ごさなくても良い様に、

いじめを受けて来た過去に怯えず安心して過ごせるように、

大人がいつでもいて、おしゃべりもでき、一人でもホットできて、お昼ご飯も食べられる場所として、

担任によって支援に差がでない支援の公平性を保つ、
図書館や医務室などの多様なリソースの活用、
学生だけではなく、教職員相互の支え合い、
中途退学者の防止も兼ねた学生支援センターの存在あとても大きいなあと思いました。

また、大学では非常に珍しく、
通級指導教室があること。
スタディスキルとソーシャルスキルを就労訓練も含めて小グループで指導されているという事でした。

そして、単位をとらすためには課題提出をさせ成功体験を積ます事が大事で、緻密な関わりがすごいです。これは就労継続にも繋がるというお話は貴重でした。課題提出ができたという経験は自信に繋がるからと言うことです。

課題提出ができずに、留年や退学を余儀なくされる学生は多く、これは特にADHD特性が強い子達によくあるケースです。

面倒な事は先送り、忘れて不注意が大きな原因
ですが、よく聞くのは、課題の内容がよくわからず、抽象的で漠然としているからわからない、あるいは自分なりに納得いくものを作りたいが、色々考えすぎ、思考が拡散、全体を捉えて課題をまとめるのが下手で途中で投げ出すというのもあります。課題を期限までに仕上げられない理由はそれぞれだと思いますが、それを承知で、成功体験に導くために色々仕組んでおられる姿勢には感服です。

就労では、本人の自己認知の有無が就労継続に影響するというお話は納得です。

自己認知がないまま就労した場合が継続が難しいということです。

これは告知の有無ではなく、自分の苦手と得意を具体的に知っていて、苦手な事を補ったり、ヘルプが出せたり、得意を活かしたりできるスキルを持っている事が大事だと思います。

また、就労では、好きな事が必ずしも仕事に結びつかないこともあり、その場合も自己認知の有無が、仮に不適応を起こした時に乗り越える力になるとのことです。

さらに、昨年の法律改正を機に、4回生から18歳以上が活用できる就労移行支援事業所の活用をして、卒業とともに就職出来るように地域のあらゆるリソースと連携しているということ。

4回で就労移行支援事業所を活用するためにも単位を取らせておけば、時間はたっぷりあるのでこの制度を活用でき、一般学生と同じように就職活動している経験になるので、就活している学生たちの中で取り残され感は持たなくて良いから。

って、なんでここまできめ細くて、特性の強い学生の気持ちがほんとわかっておられるとまたまた感服。

書き出すとキリがないので、この辺で報告を一旦終わらせていただきます。




大阪ADHDを考える会 
のびのびキッズ