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2023年度定例会まとめ:宮本ゆみこ のびのびキッズ代表report

●2月18日 「犯罪被害などにあわないために」 講師 辻川圭乃氏

辻川弁護士は、障害がある方の弁護で特に昔から活躍されています。
個々の特性理解ができているので、えん罪で苦しむ方をたくさん支援されてきました。発達凸凹のために思わぬ犯罪に巻き込まれる方も多いと思います。
時代と共に犯罪の形も巧妙になっていると思います。
今回も、日常の生活に潜む犯罪の事例などをお話ししていただきました。
(参加者の声)
・ (我が子は)SNSの情報などをすぐ信じてしまうので気をつけないと、と思いました。
・ 問題が起こった時の相談窓口は調べたら見つかると思いますが、
直接お話を聞いた先生のところなら、安心して相談できると思いました。
・ 息子が外出先で職務質問を受けたときに、どうするべきか教えていただきました。
・ 時代の流れでどんどん便利になる反面、それ以上にマイナス面も増え、親自身も巻き込まれないために、と心して聞かせていただきました。

●12月10日 「ビジョントレーニングの実際」 講師 笹野達哉氏

10月14日,メセナ枚方でビジョントレーニング講座しました。
視力ではなく、「見る力」の弱さが、
読み書き他色々なやりにくさを生み出していることがあります。

弱さを鍛える発想はあまり推奨されませんが、
ビジョントレーニングで読み書きができるようになる事例も多いです。
北出勝也先生をはじめとする「見る力」を診断できるオプトメトリストは
残念ながら日本には数人のはずで
北出勝也先生の指導でビジョントレーニングできる人も
まだ20名足らずだそうです。
そのうちのお一人である笹野先生に、アセスメントのやり方や考え方、
さらに家庭でも1人でもできるトレーニング法を教えていただきました。

事例では、ビジョントレーニングによって
カタカナが書けるようになったお話も聞けました。
色々試してうまく行かなかったけど、ビジョントレーニングで描けるようになり、
おこさんの自信にも、そして笹野先生のビジョントレーニングの確かな手応えも感じられたそうです。

教材も北出勝也先生の物以上に、笹野先生のオリジナル教材はいっぱいで
アイデアに溢れていました。
ただ、忘れてはいけないのは、どんなに指導の引き出しが多くあっても、
目の前の子どもの思いに寄り添い,意欲を引き出すのは容易ではありません。
でも、笹野先生の逃げない、探究心旺盛で、柔軟な視点、
何より子どもも先生も楽しく学びたいと言う思いが溢れています。
「その教科を子どもが好きになるには、先生がその教科を好きかどうかだ」
という言葉が思い出されます。

ちなみにビジョントレーニングは子どもだけではなく、
野球選手も取り組む人がいて、今年の阪神の勝利には
ビジョントレーニングの貢献もあったそうですよ。
老眼にも良いそうです。
なお、当日は安原ドクターも来てくださり、随所で医療的見解が聞けて大満足の講座でした!

●11月23日 伊丹先生相談会

●8月11日 伊丹先生相談会

今回は青年も含み13人くらいの方が参加してくださいました。
詳しい相談内容はここでは書けませんが、
登校しぶり、進路や特性理解と対応、2次障害などへ対応相談がほとんどでした。
登校しぶりの理由は一つではないので
決めつけはいけないのですが、
常々,知的能力よりも低い学習スキルが
不登校の大きな要因になっているのは相変わらずです。

多くの学校では、読み書きにつまづいて子への対応は緩くなってきていて
紙と鉛筆での書字活動を強いることは随分、少なくなってきていると感じています。
そのことは良いのですが、こどもたちの不全感は依然,低いと思います。
紙と鉛筆に頼らずに情報のバリアフリーを実現する
ICTスキルによる代替支援が進んでいないのが歯痒いです。

☆進路の悩み
高校選びはとても大事だと思います。
内申点が低くて、地元の公立校に受験できなくても、
学び直しができるエンパワメント高校や、
凸凹特性に理解がある私立高校、高等専修学校、
就労をメインにした高等支援学校など、
大阪はかなりバリエーションがあります。

オープンキャンパスに出向き、お子さん自身が自己決定できると良いですね。
一度は社会に出たけど、職を失い生きる方向性を見失った時、
疲れた心と体を休ませて、また歩き出したくなった時の
道先案内人をしてくれる制度もあります。
色々ありますが、私は地域若者サポートステーションがおすすめです。
話も聞いてくれて寄り添って、意欲に合わせて就労体験やワークショップなども経験させてもらえるようです。

全般的に感じるのは、特性の理解がとても大事だということです。
生まれつき生きにくさを持っていて、
例えば、対人スキルが不器用な特性を、周囲に合わせようと無理をさせたり
彼らの不器用で理不尽な言い分に真っ向から反応しても、状況は悪化するだけ。
全ては、等身大の自己理解を深める関わりを根気よく積み重ねること。

「自立とは、経済的に独り立ちさせることではなく、自己実現ができること」
と、伊丹先生。
「自己実現とは、楽しく毎日生きてられること」と付け加えられます。
ーー楽しく毎日を生きられるーーーーか。

会終了後は数人でいつも雑談。
もう成人になったこどもたちのエピソードで盛り上がるのですが、
思えば、よく頑張って育ててきたな。
色々あったな。
悔しくて腹立たしく、歯痒い思いもいっぱいしたけど、
「必ず,成長するから」
と、誰かが言った励ましが本当だと実感させられることが多いです。
今日も懐かしい出会いと語らいに感謝。

●6月25日 「青年期から成人期の福祉情報」 講師 笹森理恵氏

講師の笹森さんは、神経発達症がある、タイプの違う3人の男の子達の子育てとご自身の特性とも向き合いつつ、精神保健衛生士他、たくさんの資格を取得され、生きにくさを抱えて苦しむ方々の支援を、色んな事業所や個人的にも長年されてきました。
成人期の神経発達症のかたにどんな福祉資源があり、どんな活用ができるかを豊富な経験をもとに具体例をお話ししていただきました。

●5月7日wisc5解釈講座 講師 伊丹昌一氏

しっかり雨模様な上に、会場の空調は壊れており、蒸し暑い中、
久々のリアル会場、満員は、本当に数年ぶりの盛況でした。
懐かしい方々にも会えて、短い休憩を惜しむようにおしゃべりに花が咲きます。
グループワークも楽しかったです。

長時間の難しい内容だからか、
伊丹先生は随所に美味しそうなケーキの紹介を差し込んでくれて、早口の先生の言葉を聞き逃さないように緊張します。
心憎い気遣いが随所にある伊丹先生のいつもの講義です。
すぐ影響されやすい私は、帰りにケーキセットを食べに喫茶店へ!
脳よりも先にお腹に糖分は運ばれますが。

Wiscもバージョンアップされるたびに見立てや解釈が難しくなります。
安原こどもクリニックでは、じきにWISC5で検査が始まります。
細かな大事な点をたくさん教えていただきましたので、頑張れそうです!
ありがとうございました😊
私たちの地道な努力が困っている子どもたちを救うことに繋がりますように!
日本の未来を潰すな!

●4月23日 「当事者目線からの就労支援」 講師 広野ゆい氏

講師の広野ゆいさんは、31歳の時に、ご自身がADHDとASDと診断されて
NPO法人「発達障害をもつ大人の会」を主宰し、
またキャリアカウンセラーとして、エル大阪の若者サポートステーションで、
若者の就労支援に尽力されています。
ご自身が当事者だからこそ、困り感がわかる支援があると思います。

今回は、「凸凹のある人への就労支援」がテーマでした。
家族の都合で、宮本は参加できませんでしたが、
当事者目線から貴重で学びの多い内容だったと聴いています。
質問もたくさん出たそうです。

参加者の感想

☆怒ってばかりの我が子は就労等できないと思っていました。
でも何かできることがあるかもしれないと思って
あきらめないで行こうと思います。
人と比べないでいこうと改めて思いました。

☆自分が嫌いだった。なんとか治して普通になりたかったというところや、
高いプライドや根拠のない自身・周囲への恨みなど、
とても共通するところがありました。
Self-Help p-Groupの大切さ、役割も感じました。
できる時とできない時がある等、子育てに生かしていきたいと思います。

☆言われてショックな言葉集を見て、子供に言っていた言葉を思い出し
汗が噴き出る思いでした。
「吐いた言葉は戻らない」という格言がありますが、少しでもよい言葉がけを
していこうと考えています。


うぇぶサポ